令和6年度「俳句で詠みたい文京区」観光俳句 佳品発表
令和6年度 「俳句で詠みたい文京区」 観光俳句 佳品発表
~ たくさんのご応募ありがとうございました! ~
【文京区のここが魅力!】「いつも見慣れた風景でもちょっと心に響く何かがあるはず」のテーマに多くの皆様より作品をお送りいただきました。
特選3作品、入選7作品を発表致します。佳品に選ばれた皆様には文京区観光協会より賞品をお送りいたします。
【選後寸評】 佐怒賀 正美
今年は第二回目だが、文京区の魅力に惹かれての素直な句が多く、選句も愉しませていただいた。特選一位の石川作の「おあな」は、春日の澤蔵司稲荷にある霊窟をいう。しっかり描写しているので、下り路になっていてしかも古い樹木に囲まれて木下闇を作っていることが、一句から伝わってくる。いかにも諸霊に接することができそうな雰囲気である。特選二位の木村作は、茗荷谷駅に近いカイザースラウテルン広場を詠んだもの。欧風の都市広場をイメージしたもので、一角獣を中心とした神話の世界の彫刻が設置されている。この神話的主役のユニコーン(一角獣)は子どもたちにも人気がある。折から春の風が明るい光を注いでいる。特選三位の山﨑作は、地下鉄丸ノ内線御茶ノ水駅に集まってくる受験生を詠んだとのこと。本郷三丁目駅でもこの句は成り立つ。丸の内線の列車はたしかに赤色の車両が多い。この赤の色に、受験生の気持ちがすこし鼓舞されるかもしれない。たしかに、文京区は本郷以外にも大学をはじめ教育施設が多い。学生や生徒の多い区でもある。
佐怒賀 正美 選
【 特選1位 】 そろそろと下りる霊窟(おあな)の木下闇(こしたやみ) 春日の澤蔵司稲荷の奥にある霊窟 東京都文京区 石川 寛子
【 特選2位 】 ユニコーン童(わらべ)の集う春の風 カイザースラウテルン広場 東京都文京区 木村 愛乃
【特選3位】 本郷へ赤い地下鉄受験生 丸の内線御茶ノ水駅 東京都足立区 山﨑 勝久
【入選1位】 杖達者集ふ駒込富士詣 駒込富士神社 千葉県松戸市 中根 文子
【入選2位】 菊坂の格子の質屋夏日影 菊坂旧伊勢屋質店 東京都文京区 小林 美紀
【入選3位】 どっしりと文豪の石枯葉散る 根津神社境内(文豪の石) 東京都文京区 橘 一洋
【入選4位】 手彫り面被る案山子は光圀公 小石川後楽園 茨城県取手市 堀内 淑子
【入選5位】 葉桜や母を庇ひし東湖の碑 小石川後楽園 東京都狛江市 若林 誠二
【入選6位】 この夏も登り切れるか団子坂 団子坂 東京都荒川区 加藤 薫
【入選7位】 鐙坂一葉訪ね日傘巻く 鐙坂 東京都文京区 岩浪 青児
【 賞品 】
《 特選3作品》 ①吾が盃(切子)高盃 ②花咲菓石けん ③アンペルマングッズ ④文京区絵葉書セット
《入選7作品》①粋なペコちゃん手拭い (ペコちゃん×江戸の伝統工芸) ②アンペルマングッズ ③花咲菓石けん ④文京区絵葉書セット
主催:一般社団法人 文京区観光協会